女性の更年期に漢方薬
2004年8月30日 08:01月刊 漢方の旅
更年期は当然男性にもありますが、ここでは女性の50歳前後の閉経時期に起きるトラブルについて説明します。
まず、具体的な症状を挙げてみます。
ホットフラッシュといって突然体がほてり、汗が多量に出て、 その後に寒くなる症状、またイライラ、不眠、肥満、不安・うつ症状、膠原病、胃が弱くなるなど挙げればきりがありません。
原因は閉経が近づくことによるホルモンの失調、自律神経失調が挙げられます。 現代治療はホルモン注射や症状による対処療法が行われます。 漢方では症状を把握して選びます。
よく使う処方は加味逍遥散、逍遥散で同じような薬名ですが、 大きく違うのは冷え、熱感、のぼせの違いを区別しないと効果がないばかりか、調子が悪くなります。 帰脾湯、加味帰脾湯も基本は食欲なく、不眠、不安を伴いますが、 熱症状の判断が重要になり薬を間違えると調子が悪くなります。 その他にも当帰芍薬散、甘麦大棗湯、桃核承気湯などを使います。
漢方薬は基本的には副作用はありませんが、あっていない薬を使うと調子が悪くなります。
今まで更年期で漢方を使ってみたが、良くならなかった方は薬の選択が間違っていたのかもしれません。
漢方以外でも最近はイソフラボン、ビタミンE、カルシウムなどでホルモンの活動、自律神経の調節を助けてください。