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インフルエンザの特効薬は生薬

2006年1月12日 12:20月刊 漢方の旅

インフルエンザの特効薬は生薬が原料

今年も「漢方の旅」を引き続き連載しますので、是非お読み下さい。

漢方と新薬の関係

さて、皆様は漢方と新薬は全く別のお薬とお考えでしょうが、以外に元をたどると深いつながりがあります。

今年もインフルエンザが流行し始めましたが、実はこのインフルエンザの特効薬と言われている「タミフル」は生薬の八角(大茴香)が原料なのです。 よってこの生薬が品切れを起こすとタミフルは人工的に製造できないために足りなくなり、この薬の争奪戦が始まるわけです。

この他にも昔から喘息の薬として使われているエフェドリンも麻黄という生薬から抽出した一つの成分です。 また結石などの排出に使われている薬の中には生薬ウラジオガシの一つの成分からできている物もあります。

話が少し変わりますが、オリンピック選手がよく漢方薬の風邪薬を服用してドーピングで失格になる話を聞きます。 これはエフェドリンが入っている生薬が含まれた漢方薬を服用したためです。

漢方と新薬の違い

以上のように漢方と新薬は全く異なった物ではないのですが、漢方薬はあくまでも生薬の中の一つの成分のみを使う薬ではなく、 さまざまな生薬が集まって一つの漢方薬(処方薬)を作っていますが、ここが新薬との大きな違いと言えます。 それゆえ、漢方薬は副作用があまりでません。 なぜなら各々は薬の成分が美味く副作用的なものを打ち消しあうからです。ただし間違った漢方薬を服用しなければの話です。