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5月病と漢方

2007年4月19日 10:56月刊 漢方の旅

5月病とは

季節の変わり目は5月病といって自律神経失調をわずらう人が多いです。うつ病と言われる場合もあります。何をやっても面白くない、不眠症や夜中に変な夢を見てよく起きる。食欲が無くなるなどの不愉快な症状が多く見られます。原因として多いのは新しい職場や学校などでのストレス、中高年ではリストラや退職など生活の不安定感からが考えられます。

改善するために

一般によく使われている薬では抗うつ剤、精神安定剤、睡眠薬があります。一方、漢方で考えると臓腑では「肝」と「心」の病ととらえます。春は特に肝の病が多くなる時期でもあります。症状ではイライラ感が強く表れ、それが進んで心の状態を悪くして不安定感などが強くなり、うつ病を起こすのです。漢方薬では肝の病は気を発散し、気をめぐらす作用がある。また「心は神をつかさどっている」ので心の働きを助ければ、不眠や不安感が取り除かれていくのです。漢方薬は急には効果が出にくいですが、体質を改善するのと同じで、毎日3回服用することによって、精神状態を改善していきます。

よく使われる漢方薬

また心、肝の病をそのままにしていくと腎や胃腸にも影響が及び排尿痛や胃潰瘍、下痢などの症状が加わるので早めの治療が必要です。よく使われる薬として 逍遥散[星火逍遥丸]、 帰脾湯[帰脾錠]、 天王補心丹甘麦大棗湯 などが挙げられます。